リライアンスが、「Jio Reliance」として、低価格帯のプランで、
インド国内の通信産業に参入してから、早2年。
激化するインド国内通信産業に、新たな参入者が現れました。
その名は、
https://www.patanjaliayurved.net/
インドに住んでいれば、誰でも聞いたことのある名前ですが、
パタンジャリは、Baba Ramadevという宗教指導者が、共同経営者として、
設立した会社で、現在、FMCG(日用消費財)という分野で、ダントツで稼いでいます。
今でも彼が広告塔として、活躍しています。
(写真は、パタンジャリ製品の広告。)
2016年度は、「1056億ルピー(約1800億円)の売上」を記録し、
2017年度は、GSTの新税制への移行と、消費の減少があったものの、
2016年度の売り上げは越えると言われています。
快進撃はまだまだ続いています。
(写真は、パタンジャリ社の売上の推移。)
しかも今回、インドの固定電話の半分以上のシェアを占める、国営企業「BSNL」と組んで、
SIMカードを発行し、新しい通信プランを提示することになりました。
彼らが発表した内容は以下の通り。
「一ヶ月プラン(Rs.144)」の場合、
・国内で無制限の通話
・1日最大2GBまでの通信料
・1日最大100通ショートメッセージ
が含まれます。
さらに、
・交通事故による医療保険と生命保険が付いていて、
それぞれ25万ルピー、50万ルピーまで保障の対象となる。
・パタンジャリ社の製品を10%引で購入できる。
など、通信以外のメリットもあるようです。
一ヶ月のプラン以外にも、
「半年(180日)」と「1年(365日)」のプランがあり、それぞれ「Rs.792」、「Rs.1,584」と、
破格のプランとなっています。
現時点では、パタンジャリ社の社員向けのサービスのみですが、
すぐに一般向けにサービスを始めるようです。
BSNLは、国内全土を網羅する国営通信会社であり、国内の「50万箇所のBSNLカウンター」で
このSIMカードを購入できるようです。
BSNLは固定電話の分野が強いものの、携帯電話の通信では、他にかなりの遅れをとっていたので、
今回のパタンジャリ社との提携につながったのでしょう。
以下の4点を考えてみます。
1、交通事故での医療保険や死亡保険も含まれている
保険に入っていない人たちが大半なので、このサービスは画期的だが、
どこまで実際に機能するかが、今後の課題でしょう。
2、パタンジャリ商品が「10%引」で購入できる
通信産業が、こんなことしちゃっていいのか、分かりませんが、
安く買えるとわかれば、多くのインド人は食いつくでしょう。
3、1ヶ月、半年、1年のプリペイドプランしかない
1ヶ月、半年、1年という3種類のみのシンプルなプリペイドのプランを
提示することで、顧客にプランを分かりやすく伝えて、
顧客を長期的に囲っていきたいという意図が見えます。
「月額なのにプリペイド」というのも面白いです。
さすが、FMCG(日曜消費財)で乗りに乗っている企業です。
4、通信速度が課題
「電波がきちんと入って、通話がクリアにできるか」という従来の電波の問題は、
whatsappなどの通話アプリで、電波を必要としない通話が主流となっているので、
あまり大きな問題になりませんが、代わりに、
「whatsappがスムーズに使える最低限の通信速度が、約束されているか」
が重要になってきます。
新たな脅威が、出てきました。
インドビジネス、面白いです。
<参考資料>
「にほん ブログ村」に登録してます。
応援いただける方は、クリックお願いします。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
メールマガジンでも、同じ内容で発行していますので、興味ある方はご登録お願いします。
★メールマガジン登録★
http://www.mag2.com/m/0001616739.html
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆