【アルゼンチン】今回のアルゼンチン大統領選と某ミロンガから紐解く、タンゴと政治の関係 Vol. 380

今週日曜日(10月27日)は、アルゼンチンの「大統領選挙」があります。

現政権マクリ(Macri)氏と、

前政権クリスティーナ氏を後ろ盾とするアルベルト(Alberto)氏、

という構図になっています。

本年8月に行われた予備選挙では、

アルベルト氏がマクリ氏に大差をつけて、圧勝しました。

今回の本選挙も、アルベルト氏が優勢と伝えられていますが、

候補者6名の大統領選挙討論会では、

マクリ氏の弁論が、他の候補者を圧倒して、

マクリ氏の人気が少し戻ったとも言われており、

最後まで結果は分かりません。

 

 

先週、友達に誘われて、あるミロンガに行きました。

 

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4つのオルケスタが演奏し、4人のDJが音楽を流し、

9組のダンサーがデモを行う、大きなイベントでしたが、

入場料はタダ!

「なんでだろう、、、」と不思議に思っていましたが、

ミロンガの名前をよく見ると、

「Contra el Neoliberalismo」

と書いてありました。

つまり、「反・新自由主義」を支持するミロンガだったのです。

この場合、「新自由主義」とは「現マクリ政権」のことを指しています。

主催者や参加者の中には、

「アルベルト」氏を支持するTシャツを来ている人がたくさんいました。

 

タンゴと政治がこんな形で関わっていることを初めて知りました。

 

ここで、

「なんでタンゴの人たちは、現マクリ政権を支持しないのか」

という疑問が生まれます。

 

ここで、「タンゴと政治」について、歴史を話します。

1946年に大統領に当選した、ペロン氏は、

タンゴに理解があり、タンゴを擁護していましたが、

1955年に失脚すると、後ろ盾がなくなり、タンゴの低迷期が始まります。

1980年代には、海外で再び注目を浴びて、復興期が始まり、

2003年からペロンの流れを継ぐ「ペロン党(正義党)」

ネストル氏、2007年からクリスティーナ氏が大統領になり、

タンゴが軽視されることはありませんでしたが、

2015年に当時野党だったマクリ氏が大統領に就任すると、

多くのミロンガが閉鎖されたり、

政府からのタンゴ関係の支援が削減されることが、起きました。

 

以上の背景から、

タンゴ界には、タンゴ擁護の立場を取る「ペロン党」を支持する人が多いのです。

彼らのことを「ペロニスタ(peronista)」とも呼びます。

 

タンゴのことだけを考えるなら、

確かにペロン党のアルベルト氏を支持できるかもしれませんが、

タンゴを含めた、アルゼンチンの将来を考えると、

マクリ氏を支持すべきだと思います。

しかし、多くの国民は、将来の成長より、目の前の利益しか考えられないので、

今回、アルベルト氏が当選すれば、

再びアルゼンチンは、低迷の一途を辿るでしょう。

 

しかも、選挙直前に、エクアドルやチリで、

新自由主義路線の現政権に対する、デモが激化しているので、

マクリ氏には向かい風となり、より苦しい選挙戦になるでしょう。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019100900214&g=int

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019102400022&g=int

 

 

以上です。

 


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