最近通っているタンゴクラスの紹介です。
今回紹介するのは、
「Graciela Gonzalez(グラシエラ・ゴンザレス)」
です。
「ヴィシャ・ウルキサ・スタイル」で有名なタンゴダンサー「Puppy Castello」と、
長年に渡ってパレハを組んでいました。
Puppyは既に逝去していますが、
Gracielaは現役で活躍しており、彼の踊りを今でも教えています。
古い動画ですが、彼らの踊りを紹介します。
こちらは二つ目。
彼女のグループクラスが、彼女がブエノスアイレス滞在時に、
期間限定で開かれています。
前回のクラスが、とても面白かったので、内容を紹介します。
１
ウォームアップで、何曲か自由に踊ります。
一曲ごとに、踊る人を変えます。
彼女は、パレハを変えることを、しつこく要求します。
２−１
曲の途中で何回もパレハを変えます。
彼女が「カンビオ（パレハチェンジという意味）」と言った瞬間、
女性はそれまでの踊りを踏襲しながら、前進して、次の男性に向かい、
男性はその場でそれまでの踊りを続けながら、次の女性の動きを見極めて、
スムーズに女性を受け入れます。
２−２
今回も曲の途中で何回もパレハを曲の間で変えますが、
今度は、彼女が「カンビオ」と言った瞬間、男性は止まり、
女性もその瞬間のポーズのまま、止まります。
そして、男性が前進して、次の女性を迎えに行きますが、
この時、女性は前の男性が止めた時のポーズのまま、
次の男性が来るまで止まっていなければいけません。
男性は次の女性のポーズをよく見て、それにつながるような動きを考えて、
リードし始めます。
何回もパレハを変えるので、クラスのほとんど人と、少しずつ踊ることができます。
３−１
８カウント（彼女は「７カウント」という言い方をしていました）ベーシックを踏みます。
まずは、男性はベーシック通りの同じステップをしながら、
女性には違うステップを踏ませるという、練習。
これは結構頭を使います。
これもパレハを変えながら、色んな可能性を探ります。
このクラスの面白いところは、希望者に、自分が考えたステップを、
みんなの前で披露させる機会を与えるところです。
これによって、自分が考えつかなかったステップを見ることができ、
新たな発見があります。
３−２
今回はその逆で、
女性にベーシック通りのステップを踏ませながらも、
男性はベーシックと違うステップを踏むというもの。
これも頭を使いますが、
希望者が考えたステップを見ると、
「あー、こんな可能性もあるなー」
「このステップ、とても斬新だ」
「簡単そうに見えるけど、このステップすごいな」
という感想が出てきます。
３−３
最後は、５カウント目（７カウントベーシックの場合４カウント目）で
クロスを入れる以外、自分独自のステップを踏んでみる、というもの。
みんな頭をフル活用させながら、自分独自のステップを踏んでいました。
一緒に受けていた友人が
「あ、これがタンゴなんだ」
と言っていたのが、とても印象的でした。
現在のタンゴでは、
「今流行っている、どれも似たような、決まった形のステップを習う」、
という場合が多いです。
しかし、このクラスように、試行錯誤やそこでの新しい発見があってこそ、
タンゴの新しいステップや新しいスタイルが生まれていく、
のだと、実感しました。
彼女のクラスには、海外で活躍している一流ダンサーから、
旅行で来た外国人まで、たくさんの人が参加しています。
参加者のレベルはバラバラですが（全体的なレベルは高め）、
それでも色んな人が参加している理由は、
「タンゴは楽しむもの」という考えが、
参加者全員の心の中にあるからでしょう。
（だから、先生は最初から最後まで、色んな人と踊るようしつこく要求していたのでしょう）
初めて来ても、何回来てても、楽しむことができる、心地よい雰囲気があります。
先生の人柄が出ています。
だから、会場はいつも生徒でいっぱいです。
「タンゴとは何か？」を考えさせられるクラスでした。
以上です。
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