以前も話したように、10月にアルゼンチン大統領本選挙があり、
前政権クリスティーナ氏を後ろ盾とするアルベルト(Alberto)氏(48.1%)が、
当時の現政権マクリ氏(40.4%)を僅差で破り、
規定の得票率「45%」を得たため、再選挙を行うことなく、
アルベルト氏の大統領就任が決定しました。
選挙結果は、地方の中下流層に強いアルベルト氏(下図の青色)と
都市部の富裕層に強いマクリ氏(下図の黄色)という構図が顕著に現れて、
綺麗な三分割となりました。
2019年12月10日には、
アルベルト氏が正式に大統領に就任し、
彼の政党を支持する人たちがAvenida de Mayo(マショ通り)に集まって、
お祭り騒ぎになっていました。
ちなみに、こちらがお祭り後です。
現在、基本的に手持ちのドルで生活しているので、
毎週のように、両替屋に行き、ドルをペソに変えています。
私がアルゼンチンに到着した頃(2018年5月)は、
オフィシャルレートと実際の裏レート(通称ブルーレート)は同じで、
ほとんどレート差を気にする事がありませんでした。
このブルーレートは、前クリスティーナ政権までは存在しておりましたが、
マクリ大統領就任後、ペソからドルへの交換制限の法律を廃止したため、
ブルーレートが消滅したと言われています。
しかし、大統領選挙の予備選が終わった直後(2019年8月)から、
為替市場では、徐々にオフィシャルレートとブルーレートが乖離していきました。
これは、アルベルト氏が大統領に就任したことにより、
アルゼンチン経済が以前のような状況に戻ることを予想して起こったことであり、
決して良好な状況とは言えません。
赤色のレートがオフィシャルレートで、青色のレートが実際の裏レートです。
ちなみに、ペソ・ドルのレートについては、こちらのサイトをよく使っています。
https://www.ambito.com/contenidos/mercados.html
まだ具体的な政策を発表していないので、
今後のアルゼンチン経済がどんな方向に向かっていくのか、不透明ですが、
今までよりも、ドルへの依存度(ペソの不信用度)は高まることが予想されるため、
個人的には悲観的に考えています。
高インフレの国での生活は、ちょっとした知恵が必要です。
以上です。
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