インドは色んな考え方があることを教えてくれます。
ビハール州のある村の裁判所は、中国製品の販売及び購入を禁止することを
決めました。
“Bihar village court bans ‘Made in China’ goods”
この背景には、最近カシミール地方で激しく衝突している、
インド・パキスタン間の問題があります。
ここ最近両国の軍事衝突が絶えず、緊迫した状況が続いています。
両側で死者も出ています。
その状況下で、インド人の間でこんな考えが生まれてきました。
「パキスタンに軍事協力している中国の製品を買わない」
つまり、
インドが中国製品を買わない
ー>中国の利益が減る
ー>中国がパキスタンに支援する額も減る
ー>パキスタンが弱くなる
子供が考えるような、安易な考えでしょう。
JETROの2014年の統計によると、
輸入国トップ3が、
中国13%
サウジアラビア7%
アラブ首長国連邦6%
となっています。
かつ、インドは原油ショートの国なので、原油をサウジアラビア、アラブ首長国連邦
から買っていることを考えると、
主要輸入品目である、石油製品や電子機器のほとんどを中国から
買っていることになります。
一部の知識層はこんな考え方はしませんが、
国民の大半の一般民衆が、深い思考ができず、色んなことに扇動されやすいため、
「中国製品を買うな、買うな」となってしまいます。
(写真は、階段で休憩中の一般民衆の方々)
特に今は、「ディワリ」というヒンドゥー教最大のお祭りが近づいており、
高額なものを買う機会が増えています。
(雰囲気は日本の年末商戦みたいなもの。)
こんな状況下で、中国製品を買わないことは不可能に近いです。
時間が経てばそのうち消えるだろう、と思いますが、
ここで終わらないのが、インド。
冒頭取り上げた通り、結局ある地方の裁判所が中国製品を禁止してしまうまでに、
至りました。
このような民衆の流れによって、公的機関が公正な判断ができなくなってしまうことは、
よくありますが、流石にここまで行ってしまうので、インドならではです。
<参考資料>
https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/stat_04.html
https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/stat_05.html
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
メールマガジンでも、同じ内容で発行していますので、興味ある方はご登録お願いします。
★メールマガジン登録★
<a href=”http://www.mag2.com/m/0001616739.html” target=”_blank” rel=”noopener”>http://www.mag2.com/m/0001616739.html</a>
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆