【インド】インドの社会事情①ーパキスタンとの緊迫状況から出てきた中国製品不売買運動 Vol.189

インドは色んな考え方があることを教えてくれます。

ビハール州のある村の裁判所は、中国製品の販売及び購入を禁止することを

決めました。

“Bihar village court bans ‘Made in China’ goods”

http://indianexpress.com/article/india/india-news-india/bihar-village-court-gram-kachahri-bans-made-in-china-goods-3072190/

この背景には、最近カシミール地方で激しく衝突している、

インド・パキスタン間の問題があります。

ここ最近両国の軍事衝突が絶えず、緊迫した状況が続いています。

両側で死者も出ています。

その状況下で、インド人の間でこんな考えが生まれてきました。

「パキスタンに軍事協力している中国の製品を買わない」

つまり、

インドが中国製品を買わない

ー>中国の利益が減る

ー>中国がパキスタンに支援する額も減る

ー>パキスタンが弱くなる

子供が考えるような、安易な考えでしょう。

JETROの2014年の統計によると、

輸入国トップ3が、

中国13%

サウジアラビア7%

アラブ首長国連邦6%

となっています。

かつ、インドは原油ショートの国なので、原油をサウジアラビア、アラブ首長国連邦

から買っていることを考えると、

主要輸入品目である、石油製品や電子機器のほとんどを中国から

買っていることになります。

一部の知識層はこんな考え方はしませんが、

国民の大半の一般民衆が、深い思考ができず、色んなことに扇動されやすいため、

「中国製品を買うな、買うな」となってしまいます。

(写真は、階段で休憩中の一般民衆の方々)

特に今は、「ディワリ」というヒンドゥー教最大のお祭りが近づいており、

高額なものを買う機会が増えています。

(雰囲気は日本の年末商戦みたいなもの。)

こんな状況下で、中国製品を買わないことは不可能に近いです。

時間が経てばそのうち消えるだろう、と思いますが、

ここで終わらないのが、インド。

冒頭取り上げた通り、結局ある地方の裁判所が中国製品を禁止してしまうまでに、

至りました。

このような民衆の流れによって、公的機関が公正な判断ができなくなってしまうことは、

よくありますが、流石にここまで行ってしまうので、インドならではです。

<参考資料>

https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/stat_04.html

https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/stat_05.html

 

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