今年は、先月末(2017年9月末)にドゥシェラ(Dussehra)というお祭りがありました。
簡単に説明すると、長編叙事詩『ラーマーヤナ』に出てくる出来事の一つで、
ラーマという王子が、ラーヴァナという魔王を倒したことを祝う、
おめでたい日です。
当日は、各地で、予め作っておいたラーヴァナ、クンバカルナ、メーガナーダの
3つの像を火で燃やします。
(写真は、3つの像。)
クンバカルナは、ラーヴァナの兄弟、メーガナーダは、ラーヴァナの子供です。
(写真は、燃やしている最中。)
いつもなら、これがピークで盛り上がって、お祭りが終わるのですが、
なんと、デリーのある地域では、三体の悪魔を燃やした後に、
もう一つの悪魔を燃やしていました。
それは、
「中国」
でした。
以下のリンクが新聞記事です。
自分が中国人だったら、激昂すると思いますが、
冷静になってこの現象を見てみると、
多くのインド人が、中国を嫌っていることがわかります。
自分が中国にいた頃は、中国人のインド人に対する嫌悪感を
感じたことがありませんでした。
(寧ろ、中国人の日本人に対する嫌悪感の方が強かったです。)
さて、インドは、どうしてこんなに中国が嫌いなのでしょうか。
自分なりに4点考えてみました。
(1)歴史上の侵略問題
インド人なら誰もが学校で必ず習う歴史の一つに、
「1962年の中印国境紛争」があります。
インド側の言い方をすると、
中国の周恩来首相とインドのネルー首相の間で合意された「平和五原則」を
中国側が一方的に破って、国境を越えて、インド領土に侵略し、
インドの領土一部を奪ったという事件のようです。
この歴史を習って、いい気持ちになるインド人はいないでしょう。
(2)中国とパキスタンの友好関係
インドがパキスタンと外交上、対立していることが明確ですが、
中国がパキスタンと友好関係にあり、様々な形で相互に助け合っていることが、
インド人にとって、気に食わないようです。
(3)輸入超過の劣等感
第二次産業が成長しなかったインドでは、電化製品を始めとする、
色んな製品の大半を中国から輸入しています。
インドの最大輸入相手国が中国であり、輸出するものがないインドは、
対中国の貿易収支が常に真っ赤となっています。
(4)常に比較対象となるライバル心
経済が急速に発展しているインドと、どうしても比較されてしまう国は、中国です。
国土、人口、GDPなどを見ても、中国以外でインドと似た条件の国が
見当たらないのが理由です。
しかし皮肉なことに、多くの指標では、インドは中国よりもまだ劣っています。
そのため、「いつか越えてやろう」という、ライバル心がインド人の中には、
根強くあるようです。
そして、「中国は悪い国だ」と単純に考えるインド人が集まると、
こんな行動に走ったりもします。
隣国関係はどこでも大変ですが、過去よりも未来に向かって、
どう関係を築いていくかの方に、より注力すべきかと思います。
以上です。
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