ヨーロッパでは毎年、「UEFAチャンピオンズリーグ」が開催され、
ヨーロッパで一番のクラブチームを決めますが、
中南米には、「コパ・リベルタドーレス（Copa Libertadores）」と呼ばれる大会があり、
中南米のクラブチームの一番を決めます。
今年2018年の決勝は、なんとアルゼンチンのクラブチーム同士となり、
かつ、長年ライバル関係にあるチームの試合ということで、
かなり盛り上がりました、
というか、盛り上がりすぎました(笑)。
アルゼンチン人は、政治かサッカーの話しかしないと言ってもいいぐらい、
サッカーが大好きな国民です。
二つのチームを紹介しますが、
なんとこの２チーム、両方ともホームがブエノスアイレス市です。
力も拮抗しているので、市民は真っ二つに分かれ、応援します。
「Club Atlético Boca Juniors（通称：ボカ・ジュニアーズ）」
元日本代表の高原選手も在籍したことのある、歴史あるサッカーチームです。
こちらは、ホームがボカ(Boca)地区ということもあり、
比較的貧しくて、下流階級の人たちが、応援しています。
元アルゼンチン代表のテベスも在籍しています。
「Club Atlético River Plate（通称：リーベル）」
こちらも、コパ・リベルタドーレスで数回優勝経験を持っている名門チームです。
ホームは、ベルグラーノ地区ということもあり、
経済的に比較的豊かな、上流階級の人たちが応援しています。
アルゼンチンGK代表のアルマーニも在籍しています。
中南米で一番を決める決勝が、ブエノスアイレス市内のライバル関係にある
チーム同士で行われるのに、盛り上がらない訳がありません。
どちらが勝つにせよ、市内が荒れることは間違いないので、
市内の警備が一層堅くなっています。
当日、試合の時間帯は、外には人がおらず、静かになります。
なぜなら、みんな屋内で試合を見ているためです。
但し、点が入ったり、惜しいプレーなどがあると、
色んな場所から、悲鳴や歓声が同時にあがります。
決勝は、レベルの高い試合となりました。
こちらが試合のハイライトです。
ボカが先制するも、リーベルが追いつき、
ボカが加点すると、リーベルがまた追いつく、という試合展開でした。
結局、両者引き分けで、再度試合が行われることになりました。
ファンは引き分けで、一層狂い始めます。
そして、、、
再試合の当日、事件が起こりました。
ボカの選手を乗せたバスに、リーベルのファンが投石を行い、
ボカの選手が怪我を負うという、異例の事態が発生しました。
大会運営側は翌日への延期を発表。
その後、事態を重くとらえた大会側が、翌日の試合開催も中止し、
なんと決勝を「アルゼンチン」ではなく、「スペイン」で行うことに決定しました。
中南米の一番を決める決勝を、ヨーロッパで開催するという屈辱を味わうことになり、
他の中南米諸国からは、
「アルゼンチンは世界大会でもいつも決勝で勝てないが、
アルゼンチン同士の決勝でも勝つことができない」
と揶揄されるほどです。
その後、G20のイベントが行われたので、
試合は流れに流れ、ようやく2018年12月9日にレアルマドリードの本拠地スタジアムで、
コパ・リベルタドーレスの決勝が行われることになりました。
一部の熱狂的なファンは、試合観戦のためにスペインに行ったようですが、
ブエノスアイレスでも多くのファンが試合を視聴し、盛り上がりました。
結果は、延長戦の末、「３ー１」でリーベルの勝利。
試合終了後のブエノスアイレス市内は、
優勝したリベルのファンたちで、溢れかえっていました。
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一部のファンは、オベリスコ前に集合し、勝利の歓喜を分かち合っていました。
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何事も度が過ぎてはいけませんが、
子供から大人まで、ここまで熱狂している姿を見ると、ちょっと羨ましいです(笑)。
以上です。
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