新型コロナウィルスについては、もう書かないと決めていましたが、
ちょっと書いちゃいます。
少し前に「アルゼンチンの新型コロナウィルス対策」について、
Youtubeで、話しました。
その時点から、状況はだいぶ変わっていますので、続きを少し話します。
2020年3月18日現在、
アルゼンチンへの入国に関して、
居住者は、日本を含む指定感染地域から入国の場合、
14日間の強制隔離が課せられ、
非居住者は、現在入国が禁止されています。
つまり、駐在などでVISAを持っている人は、入国可能ですが、
観光などで日本からアルゼンチンに来る日本人は、入国できません。
この政策はここ数日で、発表されたものであり、
段階を踏まず、かなり極端なもので、
短期滞在目的の外国人や、自国民を混乱させました。
入国拒否以前は、直近アルゼンチンに入国した人に対して、
14日間の自宅待機「義務」を課し、
それに従わない人に対して刑罰で対処するという、
政策も発表しています。
これは、歴史的に見ても、アルゼンチン政府が国民に対して、非常に弱いので、
刑罰によって、半ば脅かしながら、国民を対処していかないと、
このような世界的な流行病に対処できないという「ジレンマ」があります。
特に、アルゼンチンは南半球に位置しているので、
早く拡大を止めないと、今後は、今の時期よりも拡大する可能性が高くなるため、
非常に焦っている、という理由もあります。
アルゼンチンでは、
大統領が「あと2週間の休暇」という言い方で、
大規模イベントの中止を要請して、
国民に自宅にいるよう、呼びかけました。
国境を閉鎖することによって、海外からの人の流入を防ぎ、
国内交通も大幅に規制・制限して、人の動きを本格的に止めよう、
という真剣な意図が伝わってきます。
まだ、「非常事態宣言」までには至っていませんが、
今後の感染拡大次第では大いにありえます。
ブエノスアイレス市内では、
スーパーや薬局の入店人数の制限が始まったり、
バスの乗車人数の制限が始まったりしています。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/90044948_867409350429361_2431472000917569536_n-300x300.jpg)
道を歩いていても、特に今週から、
外にいる人の数が明らかに減っていることを
実感します。
これによって、感染拡大はある程度抑えられるとは思いますが、
今後、もっと大きな問題に直面します。
「経済の衰退」です。
ただでさえ、脆弱なアルゼンチン経済が、消費・購買力の減退によって、
さらに減速していきます。
床屋やスーパー、洋服屋の人に話しても、
人の入りが少なくて、商売あがったりだと、ため息を吐いていました。
この状態が長期化すればするほど、
経済的に苦しくなって、死者が出てくることは明らかです。
さて、少しタンゴのことも話します。
「ブエノスアイレスのタンゴ界の反応は、どうか?」
数名の人が指揮を執って、「タンゴのあらゆるイベントを自粛しよう」
という流れが最初に出てきました。
そして、3月11日にタンゴ関係者が集まる会議が開かれ、
そこで「3月25日までの15日間のイベント自粛」が決議されました。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/89435176_3232305170132613_1257386452254195712_o-300x235.jpg)
一部の人は署名しなかったので、全てのイベントが自粛されるとは限らない、
という話がありましたが、その後の政府からの要請もあり、
今では、ブエノスアイレス市近郊も含めて、
全てのイベントが自粛されています。
ただし、プライベートレッスンに関しては、明記されなかったので、
多くの先生は生活のため、プライベートレッスンは継続しているようです。
たくさんのタンゴダンサーや演奏家は、ヨーロッパにいますが、
ここ数ヶ月に開催予定だった、大きなイベントはほとんど中止になっています。
いずれにしても、こんな事態は誰も経験していないし、
想定もしていなかったので、経済的な危機の意識が芽生え始め、
新しい動きが出てきています。(実際にはそんなに新しくないですが)
1、たくさんのダンサーが、オンラインでのレッスンを始める
これは自然な流れですが、今回の自宅待機により、
その流れが加速しました。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/Screen-Shot-2020-03-19-at-12.41.17-am-300x242.png)
みんな考えることは同じということです。
「この次に出てくる需要をつかむ」ことが大事ですが、
誰も考えていないでしょう。(私は考えています、うふふ)
2、一部のダンサーが、経済的困難を理由に、ファンドレイジングを集め始める
これはいけません。
アルゼンチンやイタリアで生活するダンサーだけが苦しいわけではなく、
大変なのは世界どこでも同じです。
こういう近視眼的な考えしかできない人が多いのも、タンゴの残念なところです。
タンゴに関しては先ほど述べた通り、
3月25日まで自粛ですが、政府は3月31日までという期間を設定しているので、
「6日間延長して、31日まで」というのが、自然な流れでしょう。
ちなみに、アルゼンチンでは、
「トイレットペーパー」が売り切れることはならないです。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/90677047_147151183237772_632919583468027904_n-300x225.jpg)
それは特別なトイレ事情があるからです。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/90017806_2530801470512292_652277383323189248_n-300x225.jpg)
こちらの右側にある台は、
「ビデ」
です。
どんな小さなアパートでも、
トイレの隣にビデが設置されていることが多いです。
綺麗にお尻を洗浄したら、ペーパーは要りません(笑)。
最後に、
「タンゴのテーマで新型コロナウィルスをパロる」
という最近facebookで作られたグループを紹介します。
![](http://kaz4649.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/Screen-Shot-2020-03-19-at-12.31.36-am-300x147.png)
「Tango Covid-19 Comedy Club & stress relief」
https://www.facebook.com/groups/2530201417219852/
基本英語ですが、見てわかるものもあるので、
ぜひ参加して、見てみてください。
「笑い」で新型コロナウィルスを吹き飛ばしましょう。
以上です。
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